内容
優秀な種苗をどのようにして開発するかはこれからの養殖産業にとって必要不可欠。マダイなどは育種によって成長が2倍になるなど家魚化が進んでいるが、欧米のサーモンに比べてその研究は遅れていると言われている。しかし、日本においても育種の気運が高まっており、研究が進みつつある。本書は、基本から最新の技術、注目魚種、各種苗生産業者の取り組みなどを紹介。天然には真似できない養殖にしかできない「育種」のいまを取り上げる。目次
第1章 種苗生産の歴史と日本の成長戦略日本の種苗生産のこれまでとこれから
水産総合研究センターの水産育種研究戦略
種苗生産・育種産業で日本が儲けるステップ
第2章 育種の基本と最新の研究方法
選抜育種の基本概念と海外・日本の状況
DNAマーカー利用によるゲノム育種の効率化
全雌3倍体化による高品質化 内水面で広がる優良魚種
ホルモンによる性転換と遺伝マーカーによる超オスの作出
TILLING法を用いたトラフグ優良品種作出技術
遺伝子組換え研究の現状と世界の法制度上の課題
育種の効率化に向けた代理親魚技術の利用
植物性タンパク質の利用性を高めるための育種
第3章 養殖対象魚種別の育種の現状
完全養殖が成功したクロマグロ 生残率改善への挑戦
ブリの早期人工種苗開発 赤潮回避と養殖期間短縮に利点
鹿児島におけるカンパチの種苗生産技術開発と事業化
ウナギの人工種苗生産1万尾を生産できる技術開発を目指す
アユの優良種苗開発 冷水病耐病系統と全雌アユ
第4章 餌料生物の育種と新しい培養方法
生物餌料の育種と実用化の問題点
LED を使用した生物餌料の効率的な生産
循環式連続培養システムを用いたワムシの培養
第5章 種苗生産企業各社の事例
近畿大学水産養殖種苗センターの17魚種の生産体制
株式会社山崎技研の種苗生産体制とマダイの育種
ニッスイグループのブリ人工種苗生産と育種
有限会社まる阿水産の育種技術開発 DNA親子鑑定による家系選抜
マリンテック株式会社の種苗生産体制とリンホ耐性ヒラメの生産
株式会社フジキンのチョウザメ種苗生産 親魚の選抜で改良を行う
株式会社大洋水研のアワビ種苗生産開発 閉鎖循環式での実用化
第6章 種苗生産関連の施設と資材
種苗生産に有効となる閉鎖循環式施設
尾数を計数するフィッシュカウンター
広告索引
編集:『養殖ビジネス』編集部
A4判 114頁
2014年3月発行
定価:本体4,095円(税別)
A4判 114頁
2014年3月発行
定価:本体4,095円(税別)
「養殖ビジネス」臨時増刊号 マグロ、ブリ、ウナギなど注目魚種の育種のビジネスチャンスを徹底解説