内容
「働くママと専業ママ、子どもの意識にも違いが?」「妻の収入で夫の協力度が変わる!?」
「出産後も仲のいい夫婦は…たったの2割!」
本書は、長年にわたり臨床心理士として育児問題や子育て支援に携わってきた著者が、育児や夫婦関係に関するさまざまな統計データや研究報告を基に、育児によるストレスやそれに伴い生じる夫婦関係の変化など「現代の育児事情」をわかりやすく考察します。さらに母親が知りたい子育て支援に関する情報や、著者が普及を推進する「Nobody's Perfect 完璧な親なんていない」プログラム、日本の育児事情を変化させるワークシェアリングの有効性を提案します。また、育児に奮闘する現役の母親たちが本音を明かす「ママたちの座談会」も収録。幸せな子育てライフ、ワークライフバランスを実現するためのヒントを提示した一冊。
目次
はじめに1章 こんなはずじゃなかった -赤ちゃんを抱えたママの気持ち-
ああー、また今日も家事と育児の繰り返し
まるで独房にいるよう
なぜ私だけが? -欲求不満が子どもに
だれも教えてくれない
子どもをかわいいと思えない
2人目になるとかわいい
仕事をとるか、子どもをとるか
育児ノイローゼ
2章 子どもが生まれると夫婦の関係はどう変わる?
「子どもを持つと夫婦に何が起こるか」アメリカでの調査
夫婦仲が良くなるのは、たったの2割!
・自立的な女性のほどうまくいく
・求めることが食い違う
・大人とは、上手にケンカできる人
・コミュニケーションの減少
・肯定的な人ほどうまくいく
・期待の低い人は、2倍うまくいった!
いい子育ては、いい夫婦関係から
3章 統計で見る 働くママVS専業ママ
子育ては損か
仕事をする「ラク」、専業ママの「ラク」
なぜ愛は終わるか-4年周期の離婚
夫にとって妻が働くことは?
子どもにとってママが働くことは?
ママたちの座談会
4章 専業ママは子どものため?
問題は、1960年代から始まった
かつて子どもたちは、人の中で育っていた
<サラリーマン+専業主婦>という夫婦像の形成
<母子カプセル>の中の地獄
専業ママの危うさ
・親から子へ 問題が連鎖する
・独裁者になるママ
・専業主婦は大人ではない!?-経済的自立のない危うさ
・専業ママをできるのは、真に自律的な人だけ
親になる教育・トレーニングがない
心が育たない子どもたち
・描画テストによる調査
・脳の発育停止?
「子ども一人育てるには、村中の人が必要」
5章 「3歳までは母親の手で」って本当?
無力感の作られ方
赤ちゃんがママから切り離されると-<ホスピタリズム>とは
スキンシップの大切さ-<マザーリング>とは
ありのままを受け止める
赤ちゃんの欲求に答えること
<安全基地>としてのママ
自信と信頼感を育てるには
マザーリングはパパでも、他人でもいい
ママの寂しさが生む<ホスピタリズム>
昔よりも大変になった「しつけ」
自分にあった選択を-働くママか専業ママか
密室育児を避けるために
働くママの留意点-乳幼児期は働きすぎないこと
6章 「完璧な親なんていない!」
「Nobody's Perfect 完璧な親なんていない」(NPプログラム)とは
ママにとってのNP体験
ママたちの座談会
7章 今こそワークシェアリング!-ちょうどいいバランスで
「愛することと働くこと」
女にとっての<働くこと>
男にとっての<愛すること>
自営業における夫婦の助け合い
<ワークシェアリング>という働き方
わが家の<ワークシェアリング>
<格差社会>と<共生社会>
デンマークはどのように少子化を乗り越えたか
働くママが社会を変える
8章 もう一つの働き方
満足のいく再就職先がない
地域や人のために働く-NPO活動の広がり
モノづくりから人づくりへ-公共事業の転換
ママたちの座談会
おわりに
著:三沢 直子
四六判 256頁
ISBN978-4-89531-111-3
2009年11月発行
定価:本体1,300円(税別)
四六判 256頁
ISBN978-4-89531-111-3
2009年11月発行
定価:本体1,300円(税別)